こんにちは、ライターのNakanii(@writer_DN)です。
過去にこちらでお話させていただいたのですが、私はクラウドソーシングを活用しライターデビューを経験。その後もクラウドソーシングと直接でのご依頼を掛け持ちしながら、ライターとしてお仕事をしています。※担当しているお仕事についてはこちらでご紹介しています。
お仕事をする上ではTwitterも利用しており、お仕事をいただくだけでなく他のライターさんと交流させていただくことがあります。その時によく見かけるようになったのが今回の主題「脱クラウドソーシング」問題です。
今回はこの問題について、クラウドソーシングを丸4年利用してきた私なりの見解や解決方法をお話させていただきます。
目次
脱クラウドソーシング問題とその解決方法
脱クラウドソーシング問題が議論される原因や問題点と、私なりの見解・解決方法をお話します。
脱クラウドソーシング派の方も、クラウドソーシング継続派の方も、それとなく見ていただけると嬉しいです。
1,仕事の単価が低い
脱クラウドソーシングを掲げる方の意見の1つには、この「単価が低い」という点にあるでしょう。Webに掲載する記事の募集が多いクラウドソーシングにおいて、この問題は真実といえそうです。やはり紙媒体に掲載される記事に比べれば、Webの方が単価が低い傾向にあります。
しかし、それは”相対的にみた場合は”でしょう。
クラウドソーシングで募集しているお仕事のなかには、かなり条件の良いものもあり、一概に単価が低いとはいえません。また、クラウドソーシングは続ければ続けるほど、そうしたお仕事とマッチングしやすくなりますし、クラウドソーシング内で直接指名で条件の良いお仕事への案内をいただくことができます。
”継続は力なり”の格言はクラウドソーシングにも当てはまります。単価が低いと言い切るのは時期尚早であり、その可能性を突き詰めていく必要があるでしょう。
2,仕事が思ったようにとれない
”副業解禁”や”働き方改革”の動きを受け、クラウドソーシングを始める方も増えています。そうした状況下では「仕事がとれない」という問題も発生しています。この問題に関しては概ね私も同意できます。
先程もお話した通り、限りある好条件のお仕事に対しては多くの方からの応募が殺到しています。特に始めたばかりの方は尚更マッチングしにくく、クラウドソーシングを早い段階で辞めてしまう原因になっています。
始めるのは簡単ですが、最初の壁を壊すのが難しい…。評価・実績のない始めたばかりの方がこの問題を解決するには、提案文を工夫するしかありません。クラウドソーシング上での評価・実績がなくとも、提案文での印象が良い方、独自性のある方は採用される傾向にあります。
3,変なクライアント(ネットビジネス)が集まっている
クラウドソーシングでお仕事を募集するクライアントには、「怪しいネットビジネスに誘い込もうとしてくる」、「やり取りに難のあるクライアントに出会う」ケースも散見されます。前者は多くの人とマッチングできるクラウドソーシングの特徴を悪用したもので、到底許されるようなものではありません。
こうした問題に対しては、クラウドソーシング側がスパムと判断し、その都度はじくような仕組みづくりを行っています。ただ、それをすり抜けてくるケースがあるのも確かです。
・やり取りにおける不審な点の有無
・外部リンクへの執拗な案内の有無
そうした問題に直面しないためには、上記2点について気にかけるとともに、ご自身の”直感”を大事にしてください。「このクライアントさん(仕事)、なんかヤバい気がする…」、この直感は結構当たります。
後者の「やり取りに難のあるクライアントに出会う」という問題は、十分な打ち合わせを行った上でお仕事に臨む必要があります。これが不十分だと、想定していない作業を追加されることや、割に合わないお仕事になることも…。
打ち合わせすら上手くできないと感じた場合は、やはり当初の直感を大事にしてそれとなくお断りするのが良いかと思います。
4,成長の機会が得られない
クラウドソーシングは単発のお仕事や小さな媒体でのお仕事も多いため、「成長の機会が得られない」という問題もよく議論されます。ライターとして技術面で成長するには、「より大きな媒体でより大きな仕事を」と思うのは自然なことなのかもしれません。
しかし、こうした成長の機会に関して言えば、自分の働きかけとクライアント次第ということになるのでしょう。身も蓋もない言い方にはなってしまいますが、ライターとしてどのように立ち回るか、どのようなクライアントさんに出会うかが肝心で、クラウドソーシングを使うか使わないかはさほど重要ではありません。
もっと言えば紙媒体でもWeb媒体でも自分にとって実りのある仕事はありますし、ライターを成長させようとしてくれるクライアントさん(編集・ディレクターを含む)もいます。そうしたクライアントさんに出会う機会を増やすためにも、クラウドソーシング・直接でのご依頼・知人からの紹介など、複数の手段を利用した方が良いと個人的には思います。
脱クラウドソーシングを目指したい人は目指せば良い
クラウドソーシングは開けた場所です。誰にでもチャンスがあります。そもそもライターという仕事も、「ライターです」と名乗った瞬間から始められるほど、ハードルが低いお仕事です。
クラウドソーシングを通してライターが急増したこともあり、「Webライターと取材系ライターを分けたほうが良い」、「本業でやっている私達と、副業感覚で始めたあなた達を一緒にしてくれるな」という厳しい先輩ライターさんの声もあります。この声の裏には「質の低い記事や如何にもなアフィリエイト記事・まとめ記事をネット上に増やしてくれるな」という想いもあるのでしょう。
ただ、ライターはそれほど美味しい仕事ではありません。副業として始めた方のなかにも、「全然稼げないじゃん」と辞めていく方も大勢います。
それでもライターを続ける方はライターを続けるれっきとした理由があるからです。
・自分の趣味を活かしたい
・子育ての合間に少しでもお金を稼ぎたい
・単に書くことが好き
こうした想いを無下にするのはかわいそうだなと私は思いますし、この想いを汲み取ってくれているのがクラウドソーシングでしょう。
つまり、脱クラウドソーシングを目指したい方は目指せば良い。クラウドソーシングを使い続けたい方、使い続ける理由がある方は使い続ければ良い。誰に怒られることも、誰に縛られることもなく、自分のやり方でライターという仕事に向き合えば良いのではないでしょうか。
脱クラウドソーシングを目指す人への同感&都市と地方の問題
私も脱クラウドソーシングを支持する人の気持ちもわからないではありません。すでにご紹介した通り、クラウドソーシングには様々な問題や闇の部分があることも確かでしょう。
前項で紹介した想いを持つ方達を、搾取するようなクライアントもいます。これに関してはクラウドソーシング運営側が是正に取り組んでいるところです。
私もクラウドソーシング上で嫌な体験をしたことがあります。ありえないような低単価、失礼なやり取り、いわゆるばっくれ…。やっぱりクラウドソーシングではなく、直接でのご依頼、顔合わせした上でのご依頼に注力すべきかなと思うこともありました。
しかし、地方在住者である私にとって、クラウドソーシングは地方に居ながらにして都市部のお仕事が得られる貴重なプラットフォームです。場所にも時間にも縛られないクラウドソーシング、嫌な体験をすることがあっても、利用するメリットの方が私にとっては遥かに大きいです。