こんにちは、ライターのNakanii(@writer_DN)です。
今回はクラウドソーシングで注意したい「仕事とクライアント」の特徴をご紹介します。
これは2014年からクラウドソーシングを見てきた私の実体験に基づき、「こんな特徴のある仕事と関わるのはブラックな労働環境になりやすい」、「こんな特徴のあるクライアントさんとのお仕事はこんなトラブルになりやすい」といった見分け方をご紹介するものです。
なお、ライターである私の視点で書きますが、クラウドソーシングを利用している方であれば、デザイナー、エンジニアなどの異業種の方にも通ずる話があるかと思います。随所で皆さんそれぞれの立場に置き換えながら見てみてくださいね。
※ここでご紹介する内容はあくまでも私が感じた”傾向”の話であり、個人的な意見です。特定の誰かを誹謗中傷するつもりはありません。今回ご紹介する特徴があてはまることがあっても、すべてのお仕事・クライアントさんとトラブルが発生するわけではありません。クラウドソーシングそのものを否定するつもりもありません、私もバリバリ利用させてもらってます。
ここで紹介することを知っておかないと、ライターを始めたばかりの人が気付かないうちに損をすることがある。それを避けてもらいたいというのがNakaniiの本音。Nakaniiも色々と失敗してきたし、他の人からの失敗談もよく聞くし、『これからクラウドソーシング使っていきたいよー』という人には二の舞に演じてほしくないんです。だから本音を盛り込んだリアルなお話をします。
目次
クラウドソーシングで起こりがちなトラブルとは…?
それではそれぞれの特徴をご説明する前に「クラウドソーシングで起こりがちなトラブル」について簡単にご紹介しておきましょう。
- 単価が安過ぎる、割に合わない仕事
- 社会的に問題のある仕事に関与してしまう
- 打ち合わせ時にはなかった作業の追加
- コミュニケーションが上手くとれない、連絡に支障(遅れ・認識の齟齬)をきたす
- 上記すべてが相まって、気持ち良く仕事ができない
いくつか代表的なものを挙げるならこのあたりですかね。
ただ、2番の『社会的に問題のある仕事に関与してしまう』はちょっとわかりにくいかもしれませんね。これ、わかりやすく言うと「そんなことやっちゃいけないでしょ?タブーだよね?(コピペとか詐欺的な記事執筆)」、「その記事を読んで誰が得をするの?(誹謗中傷系の記事執筆)」といったお仕事のことですね。得をすることなんてひとつもないので注意しましょう。あなたの良心も傷付きます…。
こうしたトラブルを巻き込まれないためにも、これからご紹介する気をつけたい「仕事」の特徴、気をつけたい「クライアント」の特徴をご参考ください。
クラウドソーシングで注意したい「仕事」の特徴
それではクラウドソーシングで注意したい「仕事」の特徴をご紹介していきます。それぞれどのようなトラブルを招いてしまいやすいのかも簡単にご紹介していきますね。
1,タイトルに『初心者歓迎』、『誰でもできる』と書いてある
タイトルに『初心者歓迎』、『誰でもできる』と書いてある仕事は、クラウドソーシングを始めたばかりの方にとっては「応募しやすいじゃん!ラッキー」と思いがちな仕事かもしれません。しかし、こういった仕事の多くはブラックor単価低すぎであることが多いです。
私もクラウドソーシングを始めてすぐの頃は時給300円ほどの仕事をしていました。前述の通り「応募しやすい」ということや「質の低い記事でも目をつむってもらえるかも」という甘えの部分に魅力を感じてのことだったと思います。今思えば初心者=質が低くて良いというわけではないんですけどね…。
クライアント側の視点でいえば、「初心者なんだから安く買い叩くことができる」ということになるでしょう。少々汚い言い方にはなってしまいましたが、クラウドソーシングではこう考えるクライアントが少なからずいます。
単価の高い低いの基準は人によって違ってくるかと思いますが、『時給換算で考えるといくらになるのか』で考えることをを心がけながら仕事を請けるかどうかを検討してみてください。
2,『スキル・ライティングが身につく』、『マニュアル完備』と派手に書いてある
前項の「初心者だからといって…」の話に似通ってきますが、『スキル・ライティングが身につく』、『マニュアル完備』とわざわざタイトルで書いてある仕事も、低単価である場合が多いです。穿った見方・言い方をすれば、「わざわざマニュアルつけてあげたんだから、低単価でも我慢してね、こっちは初心者のあなたに丁寧に教えてあげてるんだからね??」って言われている気がします。
もちろん、マニュアルの内容によってはめちゃくちゃ勉強になるものもあります。しかし、その大半はどのメディアさんでも同じような内容になっている場合も多く、「あ、これ別のメディアの仕事でも見たな」というもの、「いや、これマニュアルって言うほどのものでもないよね、単なるレギュレーションじゃん」というレベルのものまであります。
レギュレーションは記事を書く前の打ち合わせ段階で話してもらうことも多いため、こうしたレギュレーションだけをマニュアルだと言って渡されるのはなんだか違うなぁと思うわけです。
3,ミスリードなタイトル設定をしている
ミスリードなタイトル設定をしている仕事には注意しましょう。こういった仕事は単価が低いことが多いだけでなく、正誤の確認に手間と時間を浪費させられるだけです。
ちょっとあからさまですが、具体的には下記のようなタイトルです。
【10000円/1000文字】スキンケア情報サイトでの記事執筆!
ここで重要なのは【】内。【5000円/1000文字】の記載に注目してください。これ「1000文字の記事を1つ書いたら5000円もらえるんだ」と思っちゃいませんか?笑。パッと見、私ならそう思っちゃいますね。
これ、気になって仕事の詳細文を見てみると、「1000文字の記事を10つ書いて5000円」とあったりするんですよね。つまり、文字単価でいうと0.5円。つまりタイトル詐欺・ひっかけ問題なんですよね…。高単価と匂わせてとりあえず仕事を見てもらうというもの。悪質ですよねー、でもこういうのあるんですよ…。
仮にこれがタイトル通りだとすると、文字単価は10円ということになります。文字単価10円の仕事ってクラウドソーシングではそうそうないので、最初から見ないというのが手っ取り早い対策といえるでしょう。
クラウドソーシングで注意したい「クライアント」の特徴
それでは次にクラウドソーシングで注意したい「クライアント」の特徴をご紹介していきます。こちらでもどのようなトラブルを招いてしまいやすいのかについてもご紹介します。
1,プロフィール画像がプリクラ(SNOW)・アニメ画像で設定されている
クライアントさんのプロフィール画像が盛り盛り増し増しなプリクラ画像やSNOWなどの画像、もしくはアニメ画像で設定している場合、私は正直警戒してしまいます。正直これは私の直感的な部分も大きいです。「なんか嫌な予感がする」っていう…。
前者のプリクラ画像に関しては、相手の本当の気持ちが読みにくい、掴みどころがない感じがして、仕事がしにくいと思っちゃいます。
後者のアニメ画像に関しては私がアニメ嫌いだとかそういう問題ではありません 笑。著作権的にアウトなことを仕事に持ちこんでいるのが「そういうのはちょっと…(拒否反応)」なんですよね。今後仕事をしていく上でも、「それ著作権的にどうよ?倫理的にどうよ?」という仕事を打診されるような気がしてこっちがハラハラするんですよ…。
これが趣味用のTwitterアカウントや身内で使うチャットツールなどのアイコンとかだったら違ってくるのかもしれませんよ?でもクラウドソーシングは仕事の場であり、プロフィール画像は看板のようなものなんですよね…。そのことを忘れてはいけないんじゃないかなと思います。
「でも顔写真はちょっと…」という方は過去の私みたいに後ろ姿画像にしてください 笑。
2,ミスリードなやり取りをしてくる
ミスリードなやり取りは、すでにご紹介した「ミスリードなタイトル設定」と似通うものになります。打ち合わせ時などにご注意いただきたいものですね。
具体的には、
というやり取りです。つまり、まどろっこしい話し方をするクライアントさんのことです。このミスリードに足を取られると、『最初思っていたよりも仕事量が多かった』ということになりがち。もっとも、これはライター側にも責任があるので、しっかりと事実を確認しながら打ち合わせすることが重要です。
3,事あるごとに『よくわからないのでお任せします』と言う
事あるごとに『よくわからないのでおまかせします』と言ってくるクライアントさんは、要注意です。初稿を送った後に『あ、なんか思っているのと違ったんですけど?もう一度やり直してもらえます?』と言ってくる場合があります…。これはクライアントさん自身が「記事の着地点」や「記事の使用目的」など、”目指すビジョン”が見えていないからでしょう。そのうやむやのビジョンのまま仕事を進めていき、『まぁこんな感じか』となんとなーくしっくりくるところまで書き直させるわけです。
『わからないからプロに頼んでいるんだ』という気持ちがわからないでもないんです。満足できないから書き直させるという選択肢も別にナシだとは思いません。でも、お互いに目指すものがわかっていなければ、良いものを作れるわけもなく、仕事がスムーズに進むわけもないんです。
ですから、別に難しい用語を使わなくても良いですし、曖昧でも構いませんから、クライアントさんはライターに対して今なんとなくでも見えているビジョン・イメージは共有しておくべきです。『よくわからないのでおまかせします』宣言をして投げ出してはいけない、全部任せきってはいけないと思います…。
4,いきなりタメ口になる、距離感を誤っている
クラウドソーシングの距離感って難しいんですよね。インターネット上で簡単に人と人がつながれちゃう分、どこまで踏み込んで良いのかなと思う時があります。ある程度近付いて仲良くなった方が、インターネットという垣根を超えて、顔が見えないという不信感を打ち消せるんじゃないかと思うことがあります。
でも、メール上でもスカイプの通話上でも『いきなりタメ口になる』、『距離感を詰めすぎる』のは違うと思うんですよね。リスペクトが欠けており、気持ち良く仕事ができなくなるように思います。
顔が見えにくいクラウドソーシングとはいえ、仕事は仕事。相手がどういう人なのかは、メールの文面などからでも十分に伝わってきます。良い関係を築くためにもコミュニケーションのとり方はお互いが最も注意すべき部分です。
良いものをつくりたい気持ち&相手を思いやる気持ちでクラウドソーシング
クラウドソーシングは相手を思いやる気持ちと、良いものをつくりたいという気持ちをもって挑むことが必要だなと思います。一方が欠ければ気持ち良く仕事はできないし、良いものもつくれないと私は考えます。
今回ご紹介してきたのは、すべて私自身が経験してきたor見聞きしたお話になります。結構リアルな話なわけですが私が話すのは生意気かもしれません。私が知っているのはクラウドソーシングのごく一部分なので。
ただ、今回のお話がクラウドソーシングを利用する上で、皆さんのお役に立てていれば幸いです。