仕事もねぇ交流もねぇ!地方フリーランスライターの機会損失

地方フリーランスが抱える現実 都市部への憧れ 働き方・仕事

こんにちは、ライターのNakanii(@writer_DN)です。

今日は私の実体験をもとに「地方フリーランスのライターが直面している機会損失の話をさせていただきます。

今回私がこの話をしようと思った理由は主に3つ。

  • 「地方でどうやって仕事とるの?」と聞かれることが増えた
  • 「東京での仕事が羨ましい」と思うことが増えた
  • 地方での横のつながりがないことを辛く思うことが増えた

などになります。

テーマがテーマだけにちょっと愚痴っぽくなってしまいますが、私自身の覚え書きの意味も込めて書きます。

Nakanii
「愚痴なんて聞きたくないよ」という方は回れ右がおすすめ。地方フリーランスの生態をのぞき見たい方はチェック。
素桃
ちなみにNakaniiは岡山県在住です。


ここがキツイ!地方フリーランスライターの機会損失

それでは地方でフリーランスとして活動するライターが、どんな機会損失に直面しているか書いていきます。

メディア・プロダクションの数が少ない、「発信したいのに…」のジレンマ

パソコンの前でメモをとっている男性

地方は「メディア・プロダクションの数が少ない」です。当然、これはその土地における仕事の少なさに直結します。

比較対象は東京や大阪などの都市部。でも、その東京と大阪でも「8:2くらいの割合で、東京の方が遥かに仕事量が多い」ということをある編集者さんがおっしゃっていました。

私は報道系のライターではありませんが、それでも地方から何かを発信することに関心はあります。これからあらゆる面で厳しくなってくる地方を助けたい、どうにかしたい。そう考えるライターのひとりです。ですが、メディアやプロダクションが少ないためそうした思いを遂げられる場所がそもそもないんですよね。

もちろん全くないわけではありませんが、数が少ないということは競争が少ないということ。結果、

予算を上げて「うちに絶対きて!」のスタンスでライターを集めようとしない→記事のクオリティが上がらない→マネタイズできない→予算が上がらない→記事のクオリティが上がらない

というスパイラルにはまっているような気がします。

ライターも生活がかかっていますから、少ない予算(ギャラ)のなかで書ける記事のクオリティには限界があります。本当はもっと書きたいことがあっても手が回らないんです。また、メディアはあっても運営元がプロダクションではないということも、上記の問題の原因になっていると思います。

トゲのある言い方にはなりますが、市町村の観光局などが「やっぱり公式からも観光情報は発信しとかなくちゃな…」くらいの軽いスタンス。そもそもそのメディアで収益化を図るつもりはなく、とりあえず上からおりてきた予算のなかでとりあえず運営している感じ。

プロダクションやメディアが少ないということは仕事も少ないということ。私がお仕事をいただくルートはクラウドソーシングやSNS経由がほとんどです。


地方フリーランスは少ない、集まるためのイベントも少ない

話し合う人たちのイラスト

私も利用しているクラウドソーシングサイト「ランサーズ」社が2018年4月に発表した「フリーランス実態調査2018年版」によると、フリーランス人口は1,119万人で、人口に占める割合だと17%いることがわかりました。副業フリーランス人口では744万人いるそうです。

これだけ聞くと「フリーランス増えてきたなぁ」という印象を受けますが、この数字を実際に生活していて感じるかというと微妙なところです。

地方でもスタバなどにいけば、パソコンを開いてフリーランスとして仕事をしているような人を見かけるようになりました。それでも彼らと集まって交流することはほぼなし。私含め多くの人達が個人戦をやっている印象です。

コワーキングスペースの数も少なく、また料金も高いのが地方フリーランスの仕事環境。結果自宅かカフェで仕事をするタイプのフリーランスが多いように感じています。

Twitterなどではフリーランス同士の交流会が開催されている様子を見かけますが、開催地は基本的に都市部ですよね。私の住む岡山では大きな交流会が開かれません。もっといろんなフリーランスの人と仲良くなりたいんですけどね…。

Nakanii
交流会がある時は新幹線やら飛行機やらで東京行ってます。岡山でもやってほしいけど、人が集まるかということも考えると微妙なところ。まぁ仕方ないよねって思う。
素桃
インフルエンサー(自称)界隈では地方でもチラホラと交流会をやっている気がするけれど、彼らとは畑が違い過ぎるんよね。
Nakanii
本当のインフルエンサーは自分で自分をインフルエンサーとは言わないし、「フォロワーの増やし方」とかでお金を稼ごうとはしないしな。
Nakanii
そこまでは言ってないけれど、こういうよくわからん集まりは地方にもある。必要なのはこれじゃない。


打ち合わせはやっぱり東京がいいよね、エネルギー伝わってくるもん

ムキムキマッチョな黒人男性

基本的には個人戦をやってきた私も、やっぱりチームに入って活動したいなと年々思うようになりました。

2018年はその思いを果たす意味もあって、いろいろな企業さんの広報を担当するようになりました(SNS運用や公式サイト等のコピーライティング)。

そうしたお付き合いのなかには「全員がリモートワーカーで、みんなで1つのサービスをつくっている」というものもありました。

私がそのメンバーと出会ったのはTwitterでした。そして簡単な打ち合わせはSlack、映像込みで話したい時はSkypeといった形で仕事を進めていきました。それでもやっぱり「1回はちゃんと会って今後のこと話したいよね」ということになりまして、東京で打ち合わせをすることに。朝一で岡山空港から飛行機に乗り、ついた瞬間コワーキングスペースへ向かいました。

Nakanii
この時点でもう東京すごい。コワーキングスペースめっちゃおしゃれなの。なんか時代の先頭いってんなという感じ。
素桃
おのぼりさんじゃん。
Nakanii
そうだよ。東京いくたび毎回そうだよ。

コワーキングスペースには今まで直接会ったことのなかった、プロジェクトのリーダー、PM、マーケター、エンジニアといった方々がいました。あちこちから集まってきたメンバーではありますが、基本的には関東在住の方が多かったです。サービスのマスコットキャラクターのSNS運用担当の私は「〇〇の中の人だ!」、「ゴリゴリの人じゃなくて安心した」といった風に言われるわけです。不思議な気分でしたね笑

その日はこれからそのサービスをどのようにアップデートしていくか、どうすればユーザーに愛される有用なサービスになるのかをバチバチに話し合いました。私は皆さんの博識ぶりに圧倒されっぱなしでしたが、とても有意義な時間を過ごすことができました。

「俺たちがここから変えてやるぞ」、「このサービスを世の中のインフラにしてやるぞ」といったエネルギーを感じたんですよね。それと同時に(この感動を味わうには地方だとやっぱり難しいのかな)という寂しさも感じたり…。

Nakanii
東京来るたび圧倒される。人もエネルギーも集中し過ぎ。アウトドアな私、東京に住むことは考えられないんだけど、ライターやるならやっぱり東京だよな、羨ましいなっていつも思う。

基本は地方、時々都市部でぼちぼちと頑張ります

都市部へのうらめしさ全開の記事になってしまいましたが、今後も私は基本は地方、時々都市部で頑張りたいと思います。都会に住んだことは1回もありませんが、肌に合っているのはやっぱり地方だと思っています。これだけうらめしさを出しておきながら、ライターとしてめちゃくちゃ活躍してやろうという気概もないので…(今のところは)。ぼちぼちと生きていけたら満足です。

ただ、そのぼちぼちを続けるのにも時々は都市部でのお仕事や交流がないと難しいと感じています。たまには他のライターさんや編集者さんに会うために東京に遊びに行きたいですし、私を必要としてくれるお仕事があるなら打ち合わせのためにも東京に行きます。もちろん東京に限らず札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡・沖縄などどこでも構いません。

Nakanii
なんともしまらない終わり方になりました。
素桃
書きたいことは書けたので満足です。いつも良くしてくれている仕事仲間の皆さん、クライアントさんこれからもよろしくお願いします。